「キャンプで何をするべきかわからない」「キャンプのやり方が正しいか不安」「今とは違った楽しみ方のキャンプもしてみたい」などのお悩みをお持ちの人におすすめなのが、ベテランキャンパーのやり方を参考にすることです。ベテランキャンパーのルーティンやテクニックを取り入れれば、快適な過ごし方や、自分では思いつかなかった楽しみ方ができるでしょう。
この記事では、ベテランキャンパーが実際に行っているルーティンやテクニックなど、キャンプの成功に役立つ情報を紹介します。
ベテランキャンパーのキャンプルーティン

まずは、ベテランキャンパーが実際に取り入れているルーティンについて、キャンプ場到着から撤収までの工程ごとに紹介します。
キャンプ場到着
キャンプ場に到着するまで、および到着してからの流れは、快適なキャンプをスタートさせるうえで重要な部分です。そのためキャンプ場到着までのルーティンもしっかり押さえる必要があります。
自宅の出発からキャンプ場到着までにベテランキャンパーが取り入れているルーティンの具体例を、時系列に沿って紹介します。
- キャンプ場の設備および周辺施設の確認
持っていくべきものの絞り込みや、キャンプ場での過ごし方を考えるために欠かせない工程です - 前日夜・当日の朝早い段階での荷物確認
忘れ物があるとレンタルや買い出しの手間がかかります。当日になって慌てないよう、早いうちに荷物確認をしましょう。 - 必要に応じてキャンプ場までの道中で足りないものの買い物
食材や遊び道具など、必要であれば道中で買い物をしてからキャンプ場に向かいます。キャンプ場でのチェックインが終わってから改めて買い出しに行くのも1つの手段です - チェックイン
キャンプ場のルールや設備の確認、レンタル手続きなども行います
設営
続いて設営です。今回は、車でのアクセス、テント持ち込みのケースを紹介します。
- 車から荷物を下ろす
荷物を下ろしてカートに積み、キャンプサイトへ向かいます。オートサイト(車の乗り入れができるサイト)であればテントの横に駐車できるため、この段階での荷下ろしは必要ありません。
- 場所を決める
他のテントとの距離やトイレ、炊事場といった施設までのアクセスなど、各種要素を考慮して場所を決めます。 - テントの設営・レイアウト
テントを設営する場所の石や枝をしっかり除去しましょう。防水対策・防虫対策も大切です。 - 道具の設置
焚き火台や水タンク、テーブル、椅子などを設置していきます。
自由時間

設営が完了してから夕食までの間は、キャンプ中で最も自由度の高い空き時間です。自由時間をどのように過ごすかが、キャンプの満足感に大きく影響します。
自由時間の過ごし方は人によって様々です。ルーティンとして決まって毎回決まった過ごし方をするのも、日によって別の楽しみ方をしてもよいでしょう。ここでは、ベテランキャンパーの過ごし方として、5つの例を紹介します。
- 読書
自然に囲まれた中で静かに読書ができるのはキャンプならではでしょう。 - ゲーム
テントの中でボードゲームやカードゲームを楽しむのもおすすめです。 - ウォーキング
キャンプ場の中をゆっくり歩くだけでも普段と違った時間を楽しめます。 - 自然観察
植物や野生動物・野鳥の観察も、キャンプで人気の過ごし方として挙げられます。 - 水遊び・釣り
川や湖での水遊び・釣りも人気です。なお、水辺での過ごし方については、必ずキャンプ場のルールに従いましょう。
読書やゲームは家でもできますが、自然に囲まれた環境ではいつもと違った特別な時間を楽しめるはずです。もちろん、キャンプ場の自然を存分に堪能してもよいでしょう。
夕食
夕食の時間はキャンプの醍醐味です。夕食の準備から片付けまでの流れを紹介します。
- 調理
夕方の明るいうちから支度を始めましょう。下ごしらえはなるべく家で済ませておくとスムーズです。
夕食の準備とあわせて翌日の朝食の準備をすれば、翌朝の過ごし方に余裕ができます。 - 食事
洗い物をなるべく減らせるよう、紙コップや紙皿を使うのがおすすめです。ほかにもベテランキャンパーが使うテクニックとして、お皿にラップを敷いてその上に盛り付ける方法が挙げられます。 - 片付け
キャンプ場での調理の後片付けには、キッチンペーパー・ウェットティッシュを使うのが便利です。アルミホイルを丸めれば金たわしとしても使えます。
なお、キャンプ場では20時を過ぎたあたりから就寝する人が増えるため、大きな音の出る行為は早めに済ませる必要があります。焚き火用の薪割りが必要であれば、夕食後のなるべく早い時間までに済ませましょう。
就寝
キャンプ場内の設備でシャワーや入浴を済ませたら、次は就寝準備です。就寝までにやることを流れで紹介します。
- 片付け
翌朝の作業を最小限にする・安全性を確保するため、夜のうちに片付けをするのが理想です。焚き火や電気がついている明るいうちに行う必要があります。
また、焚き火を終わらせるのに時間がかかってしまうため、片付け以降の薪の追加はやめましょう。 - 歯磨き、着替えを済ませる
歯磨きなどのタイミングに特別な決まりはないため、ご自身のスタイルに合わせてください。 - 焚き火を終わらせる
火消し壺や缶などに密閉するのが確実です。燃え切るのを待つ方法もよいですが、必ず焚き火が完全に消えたことを確認してから就寝しましょう。 - 消灯
ランタンやランプを消します。
起床、朝食

起床から朝食までの大まかな流れと、各工程のやるべきことを紹介します。
- 起床・身支度
まずは着替えや洗顔、歯磨きを済ませましょう。
ベテランキャンパーは朝の散歩を楽しむ人も多いです。 - 朝食準備
火起こし、テーブルのセッティング、調理などをします。 - 朝食
夕食と同様、洗い物を減らすために紙皿やラップを活用するのがおすすめです。
時間に余裕があれば、朝食の前後に軽く散策するのもよいでしょう。コーヒーを淹れてゆっくり飲むという過ごし方も人気です。
撤収
撤収はやるべきこと・注意するべき点が最も多い工程です。キャンプを楽しく、そして綺麗に終わらせられるよう、撤収時のルーティンをしっかり押さえてください。
- 消火
撤収の時間までに余裕を持って消火を終わらせるため、早めに着手する必要があります。「就寝」の項でも紹介したように、火消し壺や缶などに密閉する方法がおすすめです。 - 片付け
テーブルや細々としたアイテムの片付けや洗い物などをします。 - ゴミの分別・ゴミ捨て
ゴミはしっかり分別して捨てましょう。片付けが一通り終わったあと、ゴミが残っていないか再度確認もする必要があります。 - 車への積み込み
キャンプサイトからカートで荷物を運び、車へ積み込みます。 - チェックアウト、撤収
快適なキャンプライフのためのテクニック

快適なキャンプライフのためのテクニックとして、ベテランキャンパーが実際に取り入れている方法やポイントを紹介します。
寝具・テント選び
寝具やテントはキャンプの快適さに直結する要素の1つです。寝具・キャンプ選びのポイントを3つ紹介します。
- 気候や特徴に合わせる
シュラフ(寝袋)には、保温性が高く持ち運びしやすいマミー型と、寝返りが打ちやすく布団のように使えるものの保温性に劣る封筒型があります。寒い時期ならマミー型、寝心地を追求するなら封筒型がよいでしょう。気候や特徴に合わせて使う寝具を選ぶ必要があります。 - 人数に合わせる
人数に対して小さすぎるテントでは窮屈でゆったりと過ごせません。人数に対して大きいテントは快適性が上がるものの、予算よりも高くなりすぎる恐れがあります。最大収容可能人数がキャンプに行く人数+1~2人程度のテントであれば、ギアや荷物を入れても快適に過ごせる広さを保てるでしょう。 - 設営しやすいテントを選ぶ
キャンプ経験があまりない人や設営に自信がない人は、設営しやすいテントを選ぶのがおすすめです。ワンポールテントやドーム型テントは他の種類に比べて設営しやすいものが多くみられます。
効率化につながる技を駆使する
キャンプでは設営や撤収作業、食事の準備・片付け等やるべきことは少なくありません。それぞれの工程を丁寧に行うのも楽しみ方の1つですが、空き時間や食事の時間を多く確保したい場合は効率化が欠かせません。
キャンプの効率化につながる技として、ベテランキャンパーが実際に行っているテクニックを紹介します。
- 使い捨ての食器を活用する
前章で紹介したように、紙皿や紙コップを使えば洗い物を減らせます。お皿にラップを敷き、その上に乗せる方法も便利です。 - 下ごしらえはなるべく自宅で済ませておく
食材を切る・下味をつけるといった下ごしらえを自宅で済ませれば、調理の時間を短縮できます。 - 使い終わった道具は都度片付ける
調理道具をはじめ使い終わった道具をその都度片付ければ、あとから慌てず済みます。また、ものはなるべく1か所にまとめるのもおすすめです。
天候への対策

キャンプの日に必ずしも天気がよいとは限りません。最初は晴れていても急に天気が変わる可能性もあります。快適なキャンプのためには天候への対策も必要不可欠です。
雨・高温・低温それぞれの対策を紹介します。
- 雨
折り畳み傘・レインコート・長靴は必須です。靴やテントに撥水スプレーをかけておくのもよいでしょう。 - 高温
日差しを遮るタープや扇風機が役立ちます。こまめな水分補給も欠かせません。水辺や森の中といった涼しい場所で過ごすのも1つの選択肢です。 - 低温
アウター・ブーツ・手袋・帽子といった防寒具をしっかり用意しましょう。温度調整しやすいよう、重ね着できるアイテムを多めに用意するのがおすすめです。グランドシートや電気カーペットを使えば、地面からの冷気をある程度遮断できます。
事前に悪天候がわかっている場合は、キャンプをキャンセルするのが無難です。キャンプ中に強風や雷などの悪天候に見舞われたら、なるべく早い段階で車か建物に避難してください。
ベテランキャンパーならではの楽しみ方

「ベテランキャンパーのキャンプルーティン」で空き時間の楽しみ方を5つ紹介しましたが、いずれもテント周辺で手軽にできるものでした。ここでは、ベテランキャンパーならではの楽しみ方を3つ紹介します。
- アウトドアアクティビティの挑戦
SUPやカヌーといったスポーツやサイクリングは、キャンプ場で楽しみやすいアクティビティです。 - ハイキング
ウォーキングに比べて時間や体力を使うため、ベテランキャンパーならではの過ごし方といえるでしょう。ハイキングをしながら自然探索や野生生物の観察もできます。
キャンパーとの交流やイベント参加
他のキャンパーとの交流も楽しみ方の1つです。ただし、キャンプでは一人でゆっくり過ごしたいという人も多いため、相手への配慮を忘れてはいけません。
アドバイスと共有の場を活用しよう

ベテランキャンパーから直接アドバイスをもらえる場所は、以下の3つです。
- オンラインコミュニティ
共通の趣味や目的を持つ人がオンラインで交流できるコミュニティです。共通の趣味を持つ人と簡単に交流ができます。ベテランキャンパーと知り合える可能性も高いです。 - SNS
オンラインコミュニティに比べて気軽なコミュニケーションがしやすいです。ただし、利用者が多くオープンな場であるため、効率的な情報収集はできない恐れがあります。 - キャンプイベントへの参加
オフラインのイベントに参加するのもおすすめです。キャンプ好きが集まるキャンプイベントであれば、キャンプ関連の情報収集がしやすいでしょう。
まとめ

キャンプは自由度が高く様々な楽しみ方ができる分、やるべきことが多く、最初のうちは何をするべきか迷ってしまうかもしれません。このような悩みを解消するためには、ベテランキャンパーの行動を参考にするのがおすすめです。
今回は、ベテランキャンパーのルーティンやベテランキャンパーならではの楽しみ方などを紹介しました。ご自身に合った過ごし方を見つけて、快適で楽しいキャンプを楽しんでみてください。